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これからの時代の「小学生の習い事」を校長がデータと経験から考えるー勉強系の考え方と他との両立

目次

小学生の習い事を考える

私が講師をしていて痛感していることは、「今の子は忙しい」ということです。

 

例えばですが、

月曜日:塾
火曜日:習い事(スポーツ系①)
水曜日:塾
木曜日:お休み
金曜日:お習字・そろばん
土曜日;習い事(スポーツ系②)

…といったような一週間のスケジュールをこなしている子。

大人の私から見ても、学校に行って勉強をした後にこれを
こなしている子供たちを本当に尊敬しています。

 

今回はオンライン家庭教師の校長として、
これからの「小学生の子たちの習い事の考え方」を
データや経験をもとにまとめてみます。

 

 

小学生の習い事事情
【2021年版】

★平均80%の家庭が習い事をしている★

文部科学省が出している「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」によるとデータ自体は少し古くなりますが、平均で80%のご家庭が習い事をしています

ここでの習い事には「学習塾、家庭教師、通信添削、ならいごと」が含まれています。

 

 

 

★習わせている習い事ランキング★

2019年のデータではこのようなランキングになっています。

 

1位の水泳に関しては昔から非常に習い事として人気ですよね!
「肺が強くなる」「風邪をひきにくくなる」と言われているようで
強い体を作るのに効果的なようです。

 

そして2位・3位には勉強系の習い事がランクインしています。
昔よりも学習指導要領が難しくなり、小学生のうちから
塾や通信教育を活用するご家庭も増えているようです。

 

また、中学受験ブームもあるので学習系のランクが上がっている
と考えられます。

4位以下は文化系・スポーツ系の王道がランクイン。

 

★子どもに人気の習い事ランキング★

 

こちらは2021年に小学生を対象に行った
「やってみたい習い事」のランキングです。

 

1位と3位にはパソコン関連の習い事が
ランクインしています。

プログラミングが教育課程に入ったことや
これからの時代背景を考えると魅力的な習い事と
言えますよね。

 

★親が子供にやらせたい習い事ランキング★

 

最後に親御さんが子供にやらせたいと考えている
ならいごとのランキングです。

 

不動の人気1位は英会話。
小学生からも書いたり読んだりという
本格的な英語が授業に組み込まれたことによってより習わせたいという親御さんが増えたのかもしれません。

 

ここまで

・やっている習い事
・子供がやりたい習い事
・親がやらせたい習い事

の3つのランキングをまとめました。
これでわかるのは、子供たちが「やってみたい!」と思っているものと
実際やっているものややらせたいもののラインナップが少し異なるということ。

 

学校の授業や普段遊びの中で触れている好きなもの
ランクインしているような印象です。

 

ぜひ習い事を考える際の参考にしてみてください。

 

★お月謝事情 ならいごと編★

出典:子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告 平成20年8月

 

こちらは習い事(塾・家庭教師・通信添削除く)にかけている月謝のデータです。

6,000円前後のお月謝が平均的なようですね!
ならいごとを決める際にお月謝も大事な1つの要因になってくると思いますので
教育費の中での内訳の1つの指標としてぜひ参考にしてみてください。

 

 

小学生の習い事を考えるときに
大切にしたいこと

★子供たちの習い事に対しての考え方★

出典:子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告 平成20年8月

 

子供たちが習い事が好きな理由は
「その習い事が好きだから」が圧倒的に多いです。

 

また、「友達に会える・違う学校の友達ができる」というのも1つの魅力のようです。

 

パプリカは「人として大切なことも学んでほしい」という想いがあるので友達や自分のコミュニティと違う人とのかかわり方は大いに学んでほしいです。

 

これはあくまでデータなので、ぜひお子様にも習い事の様子や
どんなところが好きなのかなど聞いてみてくださいね!

 

 

★このデータと経験から考える
「習い事を考えるときに大切にしたいこと」★

① 子供がやりたいか?

まず何よりも大切にしたいのは
子供たちがやってみたいかどうか」だと私は考えています。

ついつい「これをやっておけば●●に役立つかも…!」という発想でいろんなものにチャレンジさせてしまいがちですが、
最終決定は「子供たちの心」に聞いてあげてください。

② 目的や成長も少し視野に入れて

好奇心旺盛なお子様の場合、
「あれもやりたい!」「これもやりたい!」
となってしまう可能性があります。

もちろんその芽を摘んでしまわないように、
一度やってみるのも大切な経験だと思います。

 

しかし、子供の時間・親御さんの時間(送り迎えなど)・お金といろいろな資源の制約はどのご家庭でもあるはずです。

中途半端になってしまうような場合は、お子様一度相談して
優先順位を決めてみてもいいかもしれません。

将来について考えるいいきっかけにもなるので、私はおすすめしています!

 

 

また、初めに書いたように
そもそも子供たちは「学校」という主要な仕事に加えて
「習い事」という副業的なものもこなしているわけです。

本業をおろそかにしてまで副業をしてしまう、となると
本末転倒になってしまいます。

 

そこである程度の予定や時間のゆとりを確保したうえで
習い事を取り入れることを大切にしてほしいと思います。

 

勉強系の習い事の考え方

 

小学生の親御さんとお話する際によく私にくる質問が

いつから塾に通わせたらいいか迷っているんです…」というもの。

 

これに関しては私は明確に「いつ!」という考えは
提示していないのですが、いくつかの判断材料として考えている
項目がありますのでご紹介します。

★判断基準1 9歳/10歳の壁★

「小学生 学力差」と調べると必ずどこかでヒットするのが
この「9歳/10歳の壁」という言葉です。

9歳・10歳というと大体小学校4年生ごろとなります。
この時期が1つの勉強系の習い事を考える1つのきっかけとなります。

 

 

出典:西日本新聞 https://www.nishinippon.co.jp/image/23092/

 

 

このデータは学力ごとのグループに分けて
小4から中3までの学力の推移を表したものです。

あくまでデータの範囲にはなりますが、
一度開いてしまった学力差が小さくなる、というケースは考えにくいです。

そのため9歳・10歳あるいはそこまでにしっかりと
準備しておくことでその先の学力につながる可能性は高いといえます。

 

 

★判断基準2 勉強してみたいという意思が芽生えた★

子供たちから「塾に行きたい」「勉強したい」という声が聞こえたときは最良のはじめ時だと思います。

多くは「●●ちゃんが始めたから」といった周りの影響によると思いますが私は理由はなんであれ、そのようなことに興味を持つこと自体にとても価値があると思っています。

 

その際は必ず体験授業を受けてみてお子様に合うかどうかをチェックすることをおすすめします。

 

★判断基準3 勉強・宿題の「わからない」が原因でケンカが増えた★

私はこの基準はかなり今後を左右するポイントだと考えています。

 

最近一人で宿題を終わらせることが難しくなっていたり
テストの点数が下がってきてしまった。
そんなシーンが増えてきたら「わかってない」の蓄積が
始まりつつある確たる証拠です。

 

ここでこのまま放置していると、前回の記事でも書いたように
勉強が嫌いになってしまうきっかけの種になってしまいます。

これが芽を出してしまうと大変厄介です。

 

また、ここでよくあるのが
これが原因で親子喧嘩が始まってしまったり、
親子関係に亀裂が入ってしまうことです。

 

ここまで来たときはプロの第3者である私たちのような教育機関に
勉強のことはお任せすることをおすすめします。

 

 

校訓
「取捨選択」と「ゆとり」を
忘れずに

いかがでしたか?

 

未来への土台作りである小学生時代の習い事はとても大切な経験です。

 

ただ、だからと言って詰め込みすぎると
子供たちも大人と同じようにパンクしてしまったり、
本来の能力を伸ばし切れずに終わってしまうことも…

 

また、習い事にのめりこみすぎて基礎学力がおろそかになってしまうのも非常にもったいない話です。

 

ならいごとと学習のバランスを考えて
子供たちのさまざまな能力を伸ばすきっかけになってもらえたら嬉しいです。

 

 

執筆者:岡村有希子(「ホームラーニング パプリカ」初代校長)